癌になる原因を探り排除する。
漢方医学では、人体の正気(病気に対する抵抗力)が不足し、邪気(病気を起こす原因)が正気を上回り、陰陽が失調することで、氣滞、鬱血、痰凝、毒聚して腫瘍になると考えられています。漢方医学では腫瘍を局所的なものではなく、全身的偏向が局部に現れた症状であると認識されているのです。
西洋医学の基礎は「統計学」で、治療方法や薬の処方には、一定の確率で効果のあった方法を患者に対して適用するいった治療を行っています。しかし漢方医学では、人間はひとりひとり違うと考え、個々の人体の体調や体質なども考慮し、患者様自身がもともと持つ、体を治そうとする免疫力を高め、一方では抗癌漢方などで癌を攻撃する薬を処方するという、「攻補兼施」で病気と戦っていただくのです。
この前者の働きを持つ漢方薬、つまり免疫力を高める漢方薬は、西洋医学においても免疫能力を改善することが現在では認められています。後者の働きを持つ漢方薬が抗癌漢方薬で、癌遺伝子を修復し、さらなる免疫力を高めます。西洋医学で治らないと宣告された末期癌患者が、漢方薬で癌の進行がとまり、体力が回復するのは、癌遺伝子が正常な遺伝子に修復されるからなのです。