癌の手術から8年6カ月、みんなの愛情で生き返ったことに感謝(胃癌:女性)

ノカンゾウ

今から約8年前、あるきっかけで、掛かり付けの個人病院から大学病院に紹介され胃カメラの検査をすることになった。結果はやはり、胃癌だった。先生 曰く、「胃癌ですネ、それも初期ではありません、でも末期でもありません。中間よりちょっと下かな? でも手術をすれば治りますよ」。そこで前向きな人間 の私は「えっ! 手術をすれば治るんだ」と思い込んでしまった。とはいうものの全然落ち込まなかったわけではない。何しろ「胃癌」なのだから……。

そして入院。毎日毎日、検査検査。いよいよ手術の日が決まり、プラス思考の私は前日もよく眠れ、家族にピースサインをしながら手術室に向かった。手 術は約7時間ほどかかり、家族・兄姉に見守られて無事に終わった。十二指腸を残し、胃はほぼ全摘だった。驚いたことに、翌日から看護師さんが病室にやって 来て、「さあ少し歩いて見ましょうか」と言う。それでも頑張ってベッドから病室の入口の所まで10歩ほど歩いた。

よく看護師さんは天使のようだと言うけれど、その時の私には鬼のようにしか見なかった。そして事件は次の2日目に起きた。やはり今日も少し歩いてみ ましょうと看護師さんが部屋に来て私と2人で歩き出した。廊下を手すりにつかまりながら歩いてちょうどナースステーションの前に来た時だった。

部屋から2~3mくらいの所だっただろうか。私は何故か息が苦しくなり看護師さんに「息が苦しい」と訴えると「ちょっとそのまま待っててください」 と椅子に座らされた。その後の記憶は、男の先生の「Fさん、大丈夫?」という声を聞いたのを最後に途絶えてしまった。足にあった血栓が肺に飛んで塞いでし まい、呼吸ができなくなってしまったということだった。「肺梗塞」である。すぐにICUに入り、血栓を溶かす治療、気管切開、3日間は危篤状態で、家族・ 兄姉・親戚、皆集まって一時は絶望状態だったと聞かされた。

不思議なことに、その3日間、私は夢を見ていた。意識がないのに3日間だったと、はっきり覚えている。1日目は公園、2日目は小物のお店、3日目は 海辺の旅館、私は車椅子に乗り、動かすこともできずにいた。たくさんの人が私の前や後ろを通り過ぎていくのに誰も声をかけてくれない。そうしていて夜にな ると必ず、大学病院の先生と看護師さんが救急車で迎えに来てくれて病院に連れ戻してくれるのである。あの時、見知らぬ人に車椅子を押してもらい、未知の世 界に行っていたかもしれないと思うと背筋がゾッとする。

2週問ICUにいて、いよいよ個室に戻れることになり、ベッドに寝たままの状態で戻ると、看護師さんたちが皆、拍手で迎えてくれて、本当に嬉しかっ たのを昨日のことのように思い出す。先生方の本当に言葉にできないほどの手厚い治療と、看護師さん方の優しい「介護」の結果、日に日に良くなり、1カ月後 には気管挿管の管も外れ、自分の声で話せるようになった。毎日歩く練習をして体力を戻すことに努力した。

人間とは本当に強い面と弱い面を持ち合わせていることを自分自身の身を持って体験した。毎日当たり前のように息をしていること。努力しなくとも歩け ること。ご飯を美味しく食べられること。頑張らなくともベッドの昇り降りができること。1人でトイレに行けること。何のためらいもなくベッドで寝返りがう てること。自分1人で洋服の着替えができて1人でお風呂に入れること。

なんで今まで、こんなに普通にできることに感謝しなかったのだろうか。そして2カ月後に退院ができて自宅での自分自身でのリハビリが始まった。毎日 少しずつ次女と一緒に散歩をしていると、綺麗な花や夕日を見ると本当に美しいと思えることに感謝をした。そして何日かたったある日、主人の妹がお見舞いに きてくれた。その時初めて、横内先生のことを耳にした。東中野に横内醫院という漢方の先生がいらっしゃるとのこと。私に無断で予約をしてしまったが、ぜひ 行ってほしいと真剣な顔で私に言った。

でも半信半疑で聞いていた。主人の妹がいうには、主人のために私に1日でも長生きしてもらわなくては困るというのである。それから先生の本を読ませてもらい、長女に相談して、2カ月後の予約の日に行ってみることにした。

横内醫院は東中野の駅前にあった。待合室には観葉植物、熱帯魚とソファ……と病院の待合室とは少々違った雰囲気だった。診療室のドアが開き、看護師 さんが笑顔で名前を呼んでくれた。少し緊張しながら入って行くと、そこにはとても優しい笑顔の先生がいらっしゃった。「こんにちは」、そして私も「こんに ちは」と答え、とたんに体の緊張は消えてしまった。先生の問診、パワーテストと、今後の治療方法を聞いた。話をしていく間、笑顔に包まれ、自然に出てくる 笑い声に、本当にここは、全国から先生に診てもらいにくる大変な症状の方々の診察室なのだろうかと目を疑った。

先生の指示通りに大学病院からもらっていた抗癌剤を止めることにした。少々勇気のいることだったが、横内先生の氣をいただき、私の症状にあった漢方 薬を処方していただいて、前向きに生きることにした。漢方薬は決して飲みやすいものではなかったが、この薬が私の体の中を回って元気にしてくれると思う と、グッと飲み干したあと、「あー、美味しかった」と感謝した。

毎回、東中野迄一緒に行ってくれる主人にも感謝し、私のことを心配してくれる家族、友達、兄姉には、どれほど感謝してもしきれるものではなかった。 横内先生の所に行くたびに先生もビックリしてくれるほど元気になってきて、漢方薬もそのつど変わっていった。抗癌剤で少しずつ抜けていった髪の毛も、だん だんと元に戻って、本当に嬉しい限りだった。退院して3カ月後には短い時間の勤務だが仕事にも復帰して、まわりの人たちもビックリしていた。

手術してから8年と6カ月、私が今こうして、何の後遺症もなく、人一倍元気に生活できていることを、横内先生を紹介してくれた主人の妹、そして私の 背中を押してくれた家族に感謝しなければと思う。私が本当に苦しかった時、夢の中で今は亡き両親に迎えに来てほしいと願ったが、一度も迎えにきてくれず、 私の具合が良くなってきた時に現れて「あんたは、本当に良い人たちに恵まれて幸せだね。大事にしなさいよ」と言ってくれた。

そして私が大学院の帰りに、掛かり付けの先生の所に胃癌の報告に寄った時、「やっぱりそうか」、と言い、「今日からうしろを振り返るのはやめなさ い、前だけを見て、どうすれば元気になるのか考えるんだよ」と言ってくれたこと。横内先生が、「あなたは、胃癌だったけれど、今はもう大丈夫、気をつける ことは交通事故だけだよ」と笑顔で言ってくれたこと。私はみんなの愛情で生き返ったことに本当にありがとうと言いたい。

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