心不全とは、心臓のポンプとしての働きが低下して、全身の臓器に必要な血液量を送ることができなくなった状態をいいます。 心不全は一つの疾患ではありません。 心臓のさまざまな疾患(虚血性心疾患、心筋症、弁膜症など)が最終的に至る症候群を意味します。 心臓のポンプ機能が低下すると、心臓だけでなく全身にいろいろな症状が現れます。
1)ポンプ機能低下に伴う症状
■疲労感、脱力感:心臓から送られてくる血液量が少なくなるため、筋力が低下し、疲れやすくなります。
■四肢の冷感・チアノーゼ:末梢に血液が行きにくいため、頬、耳たぶ、手足の指先が冷たく、青色を帯びてきます。
■その他:心不全の初期には夜間の頻尿が認められることがあります。
2)血液のうっ滞によって起こる症状
■息切れ:血液が心臓に戻りにくく、血液中の水分が血管から肺にしみ出すようになると軽い運動でも息切れするようになります。 |
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最近よくみられるのが高齢者の心不全です。高齢者の場合、日常生活では症状がはっきりとは現れないことが多く、息切れなどがあっても歳のせいと思い、見過ごしがちです。風邪などを引いた時に、急に心不全症状が現れる
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